お風呂、洗面台、キッチン…
家の中には様々な種類の水栓があります。
一体どのような種類の水栓があり、それぞれのメリット・デメリットはどんなことなのでしょうか。
今回は水回りの「水栓」についてご紹介します。
【水栓の種類とメリット・デメリット】
①単水栓
ハンドルが一つの一番シンプルな蛇口です。
ハンドルが一つなので、水かお湯、どちらかしか出ません。ほとんどの場合は水です。
水だけが出れば十分な、洗濯機への給水や、雨風を受け劣化しやすい屋外の水栓に利用されることが多いです。
単水栓は安く施工・交換出来るのがメリットになります。
逆にその分、機能が限定的なのがデメリットと言えます。
②ツーハンドル混合水栓
水とお湯の量を調節して、ちょうど良いお湯を出すことができます。
仕組みとしては単水栓を二つ合体させたようなもの。
シングルレバー混合水栓が登場する前はこれが蛇口の主流でした。
浴室・キッチン・洗面台と様々な場面で昔から使われていますが、
お風呂の浴槽のお湯を溜める用途として採用することが多いです。
流量がシングルレバー混合水栓より2倍以上多いためです。
シングルレバーよりは本体代金も安く、メンテナンス性にも優れているのがメリットです。
デメリットは、温度調節の難しさですね。出し止めが面倒なので節水にも向いていません。
③シングルレバー混合水栓
一つのレバーで流量・温度の調節ができる蛇口です。
一回の操作で、水量から温度調整までできますので、簡単に扱えること、
出し止めが簡単なので節水に向いていることがメリットです。
キッチンや洗面台などによく利用されています。
とても便利なのですが、2ハンドル混合栓と比べると壊れやすく、修理・交換費用もかさみがち、
流量も少ないので、鍋に水を溜めるのも時間がかかる、といったデメリットがあります。
④サーモスタット混合水栓
主にお風呂の洗い場で使われる蛇口です。
温度調節のしやすさと温度の安定に特化しており、
ハンドルを40℃位置にするだけで、常に約40℃のお湯が出ます。
水温や水圧が変動しても、その変動を感知して自動調節する機能が備わっています。
こちらも、壊れやすいこと、
流量が少ないのでお風呂のお湯張りには使いにくくシャワーの圧が物足りなく感じる場合もあること、
水圧が低いと2ハンドル混合水栓より温度調節が難しくなること、などのデメリットはあります。
ほとんどの場合は問題なく快適に使えるのですが、
給湯器の水圧が低く、水道水の水圧が高いご家庭などは2ハンドル混合水栓の方が使いやすかったりします。
【サーモスタット混合水栓の場合の給湯器の設定温度について】
お風呂の洗い場がサーモスタット混合水栓の場合、
給湯機のリモコンで設定した温度よりシャワーの温度がぬるく感じることがありませんか?
~サーモスタット混合水栓の仕組み~
一般的に浴室で使用するサーモスタット水栓は、安全のためにお湯に水を混ぜて出湯するしくみになっています。
そのため、給湯機の設定温度よりもぬるめのお湯が出ます。
特に冬場は冷たい水を混ぜるので、いつもよりもお湯の温度をぬるく感じます。
最近のサーモスタット混合水栓をよく見ると、「水栓を適正温度でご使用いただくために」
というような注意書きがあります。
そこには、給湯器用リモコンの設定温度のおすすめ「50~60℃」と書かれています。
給湯器リモコンの温度設定は、シャワーなどから出したい湯温のプラス10℃設定が基本なのだそうです。
サーモスタットは水とお湯を混ぜてちょうど良い温度に調節するのが得意なので、
お湯だけで出すというのも好ましくありません。
だからピッタリ40℃ではなくて水を混ぜて40℃にするのがベスト!温度調節は蛇口でするようにしましょう。
また、一般的な住宅ではお風呂とキッチンが一台の給湯器の場合が多いので、
50~60℃に設定したままキッチンの水栓で火傷しないか心配になるかも知れませんが、
シングルレバー混合水栓なら真ん中で操作すると、ちょうど40℃くらいのお湯がでるようになっています。
洗面化粧台の水栓がツーハンドル混合水栓の場合は、お湯の蛇口だけでは顔を洗うときに少し熱すぎる
かもしれませんので、水の蛇口も利用し湯温を調整する必要がありそうです。